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猫池罵詈雑言雑記帳
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 社会問題を中心に、「なんだかオカシイゾ」と思うことを自己流でつらねているこのブログだが、ちょっとネットニュースの類やら新聞、テレビなどをみれば、たいていはなんらかの“書きたいこと”に出くわす。そしてその大半がわが国の現況について思わずアタマを抱えたくなってくるようなネタばかりで、しかもあえて記すまでもないのではないかと思ってしまうことなので、更新する気力すら萎えてきてしまうことがしばしばだ。
 閣僚をはじめとする政治家や官僚、あるいは企業がらみの“不祥事”の類は途切れることなく続いており、それらに対する抜本的な対処やその指針すら示すことをするべくもない政府や与党がある。藤原新也氏(写真家)は氏のブログ「Shinya talk」で、こんな状況について「不正とか詐欺というレベルのものではなく、すなわち退廃に他ならない」と断じている(「借りた金は死後には返せない」)が、こんな世の中にあって、こちらまでが退廃的な気分になってしまいそうである。


 藤原氏のブログのこの回については賛成できる部分もあれば首をかしげる個所もあるけれど、氏が言わんとする“退廃”については自分なりにそのとおりだと思う。「年金問題などはもうすでにこの国が滅びていいることを表している」とも記されているが、いまの日本はそれほどの危機的状況にあり、腐り切った政府を目の当たりにして、正す術を理解できない大勢の国民がその手段に気づくのかどうかの瀬戸際にあるのではないだろうか。

 前回も記したが、今回の参院選について個人的には楽観視できないでいる。おそらく与党側が辛勝し(そうでなくとも開き直るのが鈍感なおぼっちゃんと現政権だ)、極度に偏った議席配分による衆院は任期をまっとうし、国民の本当の希望から乖離した悪法の類がつぎつぎと成立してゆくのであろう。しかし、仮にそんなものを実現させてしまったとしても、それは国民の責任である。現在のシステムでは、タテマエ上では政治活動の自由があり、政権交替も十分に可能だが、このまま転がり続けてゆけば、それすら“合法的”な手続きをもって不可能になりかねない、いまはその戸口にある。根拠としては、いつ成立させられてもおかしくない「共謀罪」のひとつでも挙げておけば十分であろう。もちろんそれだけではないが。  


■インチキ野郎どもよ
 個々のできごとについて、ちょっとだけ触れてみよう。

 靖国神社の祭礼のひとつ「みたままつり」におぼっちゃんが提灯を献灯したという。報道によれば、費用の1万円は自費でまかなったとされるが、これはもちろん自費だからいいとかそういうレベルの問題でないのはいうまでもないだろう。個人としては自由ではないかとの意見もあるが、首相の行動としてはたとえタテマエが個人であろうと控えるべき行動はほかにもあろう。それほど本来は責任の重い任務を背負っているということである(もっとも春季例大祭では「内閣総理大臣」の肩書で神前に供える真榊を奉納しているが)。
 靖国問題については、このブログの前身「日々是雑感」でなんどか記しているので今回は割愛するが、オレの考えとしては以前と同様の方向である(いずれまたここでも触れることになると思う)。注目したいのは民主党の小沢一郎代表も同様に献灯しているところである。選挙戦に突入し、メディアの多くは「自民対民主」のごとくその“対決姿勢”を見出しにし、「東京新聞」にいたっては“両雄”として自・民両党の党首を持ち上げてしまっているが、なんのことはない、両雄どころか基本的にはなんら変わりがないのである。このおふた方にあっては小沢氏のほうがアタマのキレが悪くないようで、そんな背景もあるのか民主のほうがいくらかは慎重にみえるけれど、改憲問題を含む国家の重大事に対する姿勢がそれほど異なるわけではないし、自民顔負けのタカ派・靖国派も民主には在籍する。

「ぁあ、インチキ臭いにゃぁ……」

 おぼっちゃんといえば、消費税増税という論点のひとつを明らかにしてくれた。あくまで選挙対策として「消費税を上げない努力をする」などと逃げ回っているようだけれど、これは上ると表明しているのと同じである。大半の国民にとっては、年金と同様に切実な問題であり、いみじくもその信を問うべき選挙戦に入っていながら、正面から提示することもなしにのらりくらりとするおぼっちゃんと自創“極悪タッグ”。彼らが本当に消費税率アップが不可欠だと信じるのであれば、それを国民に対して堂々と表明すればいいのである。もちろんできっこないであろう。これまで幾多の重要法案がこんな不真面目な態度に紛れこまされ、成立してきた。今回もそのノリでやり逃げる算段なのに違いない。
 年金問題についても率先して責任を果たすのでなく、自らの責任回避に力を注ぐ政府・与党。相次ぐ政治資金問題に関して、有効な法整備を渋る政権(そのクセ、改憲だとか教員統制関連法だとか、そんなシロモノには熱心だが)。国民によって選ばれた代議員としての自覚も責任もそこには感じられない。退廃の一例であろう。じつは自民とそう大差のない民主がマトモにみえるのは、対象物たる自民のこの退廃ぶりにこそその理由がある。よくもまぁ3割近い高支持率を世論調査などで示すものだが、そうじゃない声をひとつの勢力にしてゆく努力は必要である。
 ひとつ言っておきたいが、それでも自民なり与党に票を投じるというのであれば、それは消費税の増税ばかりでなく、先々の改憲等についても信任するのだという、それぐらいの覚悟を決めていただきたい(*注)。なんどか紹介している白川勝彦氏は、7月10日のコラム「永田町徒然草」で「安倍内閣不信任選挙!」と題して、選挙戦に向けてのひとつの見方を提示している。まさにそのとおりだと思う内容なので、ぜひ御一読いただきたいと思う。



*注:
 こんなことを記していたら、「ぁあ、今回はその羅列をしてみるのも面白かったかにゃ」と思った。「ムカデ・ゴキブリ・ノミ・シラミ・ガ・サソリ・ドブネズミ・・・」(「ドクロ町ツイスト」@クレイジーケンバンド)じゃないけれど、「増税・不正・格差・戦争・監視社会・生活破壊・属国化(売国)・・・」いろいろ入れられますにゃ。おヒマな方はぜひ語呂合わせなどを楽しみつつ言葉を入れていってみてください。
 と“冗談”はさておき、汽車のなかで先日こんなセリフを小耳に挟んだ。
「消費税もねぇ……。まぁしょうがないんじゃないの? (国の)財政もたいへんなんだし」
 会社帰りらしいふたり組の男性による会話だったが、これ、ホントは大儲けしている側としての大企業こそが自覚すべき「しょうがない」といえまいか? なんのかんのと強い側への保護が強化されつつあるわが国だけれど、「企業の税の負担増も仕方がないだろう。そのうえで(いい商品を生み出すなどをして)わが社は利益を上げてゆく」と、それぐらいの気概があってしかるべきなようにも思うのだが、実態はかくのごとし・・・か? 自民や財界にとってはありがたいことであろう。

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自己紹介:
 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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