参院選は下馬評どおり自民大敗という結果が出たようである。開票がはじまってそれほど時間が経っていない段階で参院議席の過半数を野党勢力が確保し、予想にたがわず1人区での自民衰退が著しい。これを記しているのは日づけをまたいだ直後だが、この段階ですでに(なにを根拠にか)自民の勝敗の境界線とされてきた40議席に届かないという見方もあるらしいが、さしあたり今回ばかりは有権者の怒りも相当なレベルにあがっていたことが確かだったということであろう。
今回の選挙の争点はなんだったのだろうか?
マスメディアが報じる第一はいうまでもなく年金問題や税などであり、それは間違いなく事実であろう。しかし、忘れてはならないのは、そうした個々の問題もさることながら、自創政権そのもの、おぼっちゃん内閣に対する審判の意味あいが無視できないということである。投票日以前、たまたま耳にしたNHKラジオニュースでは、年金などについての争点を枕詞にして選挙関連の放送をしていたけれど、そのなかに政権に対する争点は窺えなかった。おそらく故意に避けていたのであろう。
今回の選挙の争点はなんだったのだろうか?
マスメディアが報じる第一はいうまでもなく年金問題や税などであり、それは間違いなく事実であろう。しかし、忘れてはならないのは、そうした個々の問題もさることながら、自創政権そのもの、おぼっちゃん内閣に対する審判の意味あいが無視できないということである。投票日以前、たまたま耳にしたNHKラジオニュースでは、年金などについての争点を枕詞にして選挙関連の放送をしていたけれど、そのなかに政権に対する争点は窺えなかった。おそらく故意に避けていたのであろう。
NHKといえば、ちょっと笑ちゃったのは、総合テレビの開票速報で、山形選挙区での民主党新人候補(当選)事務所の模様を中継を受けて発せられたアナウンサーのコメントだ。いわく
「保守が強いとされてきた山形で……」
ありゃりゃ? 民主っていつから革新陣営の仲間入りをしたんだい(笑)。あれはあれで確固とした保守政党なのだが、案外こういう(対保守勢力であるという)幻想あるいは勘違いの類を抱いてるひとは少なくないのではないかという気がする。参院第1党となった民主には、ぜひそうした“期待”に応えてもらいたいと思う……んですがねぇ。
オレは今回の結果について、過渡期の状態というふうにとらえてみた。残念ながらそうとらえるには楽観的な期待があることを添えなければならないが、ひとつには自創政権に対して多数の有権者が「ノー」をつきつけたことがやはり大きい。正直、ここまで極端に表れるとは思わなかった(とはいえ、もっと自公が減らすのではないかという期待もあった)し、“相棒側”の公明の苦戦がこの時間の段階では伝えられることも評価のひとつとなる。愛知での現職敗退などは痛快ですらある。
しかし、問題はこの先なのである。
曲がりなりにも民主が第1党となり、“極悪タッグ”が圧倒的多数を占める衆議院に対してある一定のブレーキ機能を参議院が持つことが可能になった。その点では改選前よりはいくらかマシになったといえる。しかし、この段階ではまだブレーキがいくらか強くなったというにすぎないところに脆弱さがあるといえないだろうか。
どういうことかといえば、今回の民主大躍進とは、裏を返せば議席を与えたことの結果を、それも目にみえて有権者の期待に応えたものとみられる実績をつくることが早急に求められていることになる。したがって、仮にそうした実績を積み上げてゆけば、あるいは近い段階での政権交替があり得るともいえるが、もしそうでなかった場合にはおそらく元も木阿弥になりかねないのではないかと思うのである。逆に民主を筆頭とする野党勢力が“極悪タッグ”に対するブレーキとして機能する一方で実績を積み上げることができれば、徐々にであったとしても着実な基盤をつくることにつながるハズだ。その点を民主がどう考えて、どのような展望を持っているのかはわからない。しかしその結果が現れてくる段階になって、民主を支持したひとびとにとって思惑どおりだったのかそうでなかったかが明らかになってくる。簡単に言い換えれば幻想による期待にすぎなかったかどうかがわかるのである。そうなってから示される有権者の動向こそが問題なのではないかと思う。そういう意味で“過渡期”としたわけだが、はたしてどうなるか……。
選挙結果については、また後日ふれてみたい。
*おまけ:
ひとつなんだかにゃぁと苦笑してしまったのが東京。川田龍平氏が当選して個人的にホっとしているが、一部では当選有望あるいは確実とされてきた保坂三蔵氏(自民・現)が落選、そのかわりに(?)丸川珠代氏が議席に座ることになったんですからねぇ……。まぁ、両方ともが落選しなかったのは残念至極なんだけれど、オレが仮にゴリゴリの自民支持者だったら迷わずに保坂氏に票を投じたハズである。そりゃそうでしょう。プロの政治家であり頼もしき右翼オヤジの保坂氏に対して、丸川氏はほんのちょっと前まではコイズミ批判をして比較的異なる立場の意見を表明していたし、保坂氏と比べるまでもなくシロウトの類なんですから。ところが結果はかくのごとし。自民執行部は議席保持に安堵する一方で、「バカなやつらだ」ぐらいに思っているのではないだろうか(失礼! 「扱いやすいやつら」かな)。ますます自民の人材が乏しくなったということでもあろうけれど。
他人の投票に対してあれこれ文句を言うのはよくないけれど、なんだかさっぱり有権者の思いみたいなものがみえてきませんにゃぁ(苦笑)。
「保守が強いとされてきた山形で……」
ありゃりゃ? 民主っていつから革新陣営の仲間入りをしたんだい(笑)。あれはあれで確固とした保守政党なのだが、案外こういう(対保守勢力であるという)幻想あるいは勘違いの類を抱いてるひとは少なくないのではないかという気がする。参院第1党となった民主には、ぜひそうした“期待”に応えてもらいたいと思う……んですがねぇ。
オレは今回の結果について、過渡期の状態というふうにとらえてみた。残念ながらそうとらえるには楽観的な期待があることを添えなければならないが、ひとつには自創政権に対して多数の有権者が「ノー」をつきつけたことがやはり大きい。正直、ここまで極端に表れるとは思わなかった(とはいえ、もっと自公が減らすのではないかという期待もあった)し、“相棒側”の公明の苦戦がこの時間の段階では伝えられることも評価のひとつとなる。愛知での現職敗退などは痛快ですらある。
しかし、問題はこの先なのである。
曲がりなりにも民主が第1党となり、“極悪タッグ”が圧倒的多数を占める衆議院に対してある一定のブレーキ機能を参議院が持つことが可能になった。その点では改選前よりはいくらかマシになったといえる。しかし、この段階ではまだブレーキがいくらか強くなったというにすぎないところに脆弱さがあるといえないだろうか。
どういうことかといえば、今回の民主大躍進とは、裏を返せば議席を与えたことの結果を、それも目にみえて有権者の期待に応えたものとみられる実績をつくることが早急に求められていることになる。したがって、仮にそうした実績を積み上げてゆけば、あるいは近い段階での政権交替があり得るともいえるが、もしそうでなかった場合にはおそらく元も木阿弥になりかねないのではないかと思うのである。逆に民主を筆頭とする野党勢力が“極悪タッグ”に対するブレーキとして機能する一方で実績を積み上げることができれば、徐々にであったとしても着実な基盤をつくることにつながるハズだ。その点を民主がどう考えて、どのような展望を持っているのかはわからない。しかしその結果が現れてくる段階になって、民主を支持したひとびとにとって思惑どおりだったのかそうでなかったかが明らかになってくる。簡単に言い換えれば幻想による期待にすぎなかったかどうかがわかるのである。そうなってから示される有権者の動向こそが問題なのではないかと思う。そういう意味で“過渡期”としたわけだが、はたしてどうなるか……。
選挙結果については、また後日ふれてみたい。
*おまけ:
ひとつなんだかにゃぁと苦笑してしまったのが東京。川田龍平氏が当選して個人的にホっとしているが、一部では当選有望あるいは確実とされてきた保坂三蔵氏(自民・現)が落選、そのかわりに(?)丸川珠代氏が議席に座ることになったんですからねぇ……。まぁ、両方ともが落選しなかったのは残念至極なんだけれど、オレが仮にゴリゴリの自民支持者だったら迷わずに保坂氏に票を投じたハズである。そりゃそうでしょう。プロの政治家であり頼もしき右翼オヤジの保坂氏に対して、丸川氏はほんのちょっと前まではコイズミ批判をして比較的異なる立場の意見を表明していたし、保坂氏と比べるまでもなくシロウトの類なんですから。ところが結果はかくのごとし。自民執行部は議席保持に安堵する一方で、「バカなやつらだ」ぐらいに思っているのではないだろうか(失礼! 「扱いやすいやつら」かな)。ますます自民の人材が乏しくなったということでもあろうけれど。
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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