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猫池罵詈雑言雑記帳
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 大晦日。月日が経つのが本当にあっという間だと思います。今年もあれこれ独断と偏見にて放言をしてきた当ブログですが、主題の中心に考えているわが国の政治問題があまりにもお粗末な状況にあり、その点では暗澹とした年越しになってしまいました。本来ならば、政権のそれをはじめとして気がついたことひとつひとつについて論評を試みるべきなのでしょうけれども、その気勢すらそがれかねないほどの状況に、わが国の政治が置かれているのでどうしようもありません。

 とはいえ、これは半ば予想できた顛末であり、読み間違いだったのは、想像を遥かに上回るくだらなさであったことでしょうか。平然とした公約反故。内部抗争の明け暮れ。あらゆる意識に乏しい対米従属の強化。やっていることといえば大企業優遇の財源としての大衆増税への地ならしであり、軍需産業へのテコ入れであり……。もはや、民主党政権については、なにを取り上げようとも同じ結論しか出ないといっても過言ではなく(部分的には進歩あるいは進歩しかけた物件がまったくなかったとはいいませんが)、したがって後半になってからはこのブログでもほとんど取り上げませんでした。しかし、民主党政権に対する失望や怒りは十分に沸き起こっているでしょうし、あえて論評する必要がないというところかもしれません。もはや小沢一郎氏がどうのというレベルなのではなく、民主党の正体があますことなく暴露されたと考えています。

 懸念するのは、せっかくの政権交代を実現した有権者の行く末です。民主党のなかにもわずかにある進歩的・良心的勢力に有権者の正当な願いを咀嚼できるだけの力があるかどうかはさておいても、民主党そのものにそんなつもりがないことが明らかでしょう。有権者=国民に目を向ける以前に極右勢力に対し政権連立を打診した顛末などもそれを顕わしています。
 第3の政党についてはどうでしょうか。一時はカストリ一派のみんなの党が票を集めましたが、近隣諸国をめぐる問題などのなかで自民党に負けず劣らずの極右体質であることが問わず語りにされました。その他のカストリ政党など、単なる離合集散の一過程に生じたバグの類に過ぎません。社民党や共産党については、広い支持を集められる状況にあるとはとても思えません。共産党についていえば、いちおうの正論を持ってはいるとみています。当ブログで「しんぶん赤旗」の配信をなんどか引用したように、政党機関紙でありながら一般の新聞などよりよほど読みごたえや知りごたえのある報道を続けている点も評価しています(*注)。ですが、度重なる国政選挙での敗北を喫しながら執行部人事が刷新される気配すらみられないなど、旧来のコミンテルン体質をいまなお堅持しており、傍からみても風とおしの悪さを感じさせます。そろそろ大刷新を断行しないかぎり、有権者の関心はますます遠のいてゆく可能性が高いのではないでしょうか。
 そして自民党です。ここにきて選挙での勢いを取り戻しつつあるようで、ヘタをするとまんまと政権復帰を果たすかもしれません。そうなれば、相棒の創価学会が再度政権に返り咲く可能性もあり、ようは元の木阿弥。根っからの支持者や自民党的保守層はともかく、そうでない有権者はいったいどうしたらいいのか。しかしこうした八方ふさがりの状況を看過したのもまた有権者だということもできます。自民党だろうが民主党だろうが、あるいは共産党だろうが、極端な議席を与えてはならないのです。ねじれ国会がどうのとか、不安定な政権がどうしたと言われますが、日本国民ひとりひとりの考えや願いはもっともっと多様なハズ。ある1点で自民党案に賛成するひとだって、別の案件になれば共産党に賛意を示す可能性だってあるのです。それを安定政権こそが是とされかねない風潮こそが錯覚であり、世の中が多様な価値観で成り立っている以上、議会の場もそれにかなった人材を送り込むべきなのです。ところが自民圧勝のあとに訪れた民主大勝。その背景に自池政権に対する怒りがあったとはいえ、この民主だけにとっての安定こそが、その後の不安定な政権・政治を醸成していったと考えるのは誤りでしょうか?

■大戦争への筋書き?
 さて、朝鮮半島における軍事的緊張状態が続き、中国をめぐって日本のみならず韓国との間にもいざこざが起きました。韓国は軍事強化への道を進みつつあり、日本もまた同じ道を歩みつつあります。その陰に中国のほかにアメリカ合州国という一大軍事国家が蠢いているとはいえ、武力での対抗が謳われる一方でどれだけの外交努力がなされているのかを考えると、みため以上に暗澹たる気持ちになってしまいます。
 30日には、ハンガリーで報道の自由を規制する法案が採択されたという報道がありました。ハンガリーの保守政権が主導した法案で、「国家メディア情報局」を新設、性や暴力、アルコール情報などを管理するというものです。国家によって「偏った報道」とされると、罰金刑が課せられます。ハンガリーは年明けからEUの議長国になりますが、ドイツやチェコなど周辺国からも懸念が表明されており、ハンガリーとEUとの間で軋轢が拡大する可能性もありそうです。わが国の首都で成立したマンガ規制との親和性を感じないではいられません。
 あるいはまた、イギリスやギリシアなどで起きている教育費削減に対する抗議デモ。同種のデモはイタリアでも起きています。イギリスでは皇室の車に向かってモノが投げられるなどの事件もありましたが、大衆の不満が国家やそれに類する権力に向かっているとみることもできるかもしれません。暴動の類はともかく、デモなどによってアピールするのは正当な権利ではありますが、同時にイヤな感じもしてきました。

 こうした大衆からの不満に対し、権力側はどう対抗するのでしょうか。じつはハンガリーや東京都の規制もその同列にあるとみていますが、まず考えられるのが規制の強化でありましょう。心配なのは、そこに留まらずに、国内の不満を外に向けされる政策を取らないとは限らない点です。自国の為政者や財界に対する不満を外国に向けさせ、その流れを利用してひとモウケしようという連中だっているに違いありません。具体的に言うのならば大規模戦争勃発の危険性が高まっているのではないかということです。
 わが国の経済もまた相変わらず先行きのみえない状況にありますし、加えて待望だったハズの新政権への失望が重なっています。そして北朝鮮と中国。米軍を沖縄から部分撤退させるという政策は、ひとつは民主党自身によって反故にされつつありますが、突如として浮上した中国との国土問題や小衝突が、米軍駐留を正当化させるという図式になってきました(アメリカが描いた筋書きどおりに進んでいるという推理だってできそうです)。ここで漁夫の利を得るのは言うまでもなくアメリカ合州国と国内外の軍需産業などですが、彼らがもろもろ鬱積した大衆の不満や不安を、中国や北朝鮮を利用して自らの利益に誘導しているという見方ができるのではないでしょうか。世の中には、幾多の戦争こそが沈滞した経済を立て直した、だからここでもまたと信じているひとびとだっているのです。かくして永年的に米軍がわが国領土を占拠し……というレベルならまだしも、実際の戦争に発展する可能性があり、ややもすると好んでその道に進もうという勢力がいることが恐ろしいのです(繰り返しますが、武力増強でカネや時間を費やす余力があるのなら、そのぶん正当な外交に力を注ぎ、国内の諸問題に目を向けるべきでしょう。それを十全にしているとは思えないあたりに、有事をでっちあげたい連中の本音を窺うことができるのです)。東京都にしろハンガリーにしろ、表現の自由を規制する先に、実際の戦争が待ち受けているかもしれないわけです。航空業界でいう「重大インシデント」と捉えてみるのはいかがでしょうか。

 どうも年の瀬にイヤ〜な話ばかりでありますが、たとえ微力であろうとも、こうした発言を続けてゆくのがまったくのムダだとは考えていません。当ブログでもたびたび引用させていただいた白川勝彦氏が、どうせあれこれ発しても民主党をはじめとする政治家連中が読まないからと半ばサジを投げたような一節を記していましたが(ホンネではないとみていますが)、白川氏が続けているような発信は、政治家に直接読ませるよりは、彼らを議会に送り込む有権者が咀嚼してこそ威力を発揮するものなのではないでしょうか。長い目でみれば無能政治屋どもにあれこれ説くよりは、よほど効果があるハズです。翻って、当ブログはそれと比べる資格すらないほどに不勉強かつ微々たる内容ではありますが、やらないよりはマシ。「でもやるんだよっ!」の気概で来年も臨みたいと思います。


*注:
 一例としてこんな報道も。
「日航の整理解雇 ILO、調停に動く」

 当日のテレビニュースなどを含め、知り得た範囲では完全に無視された重大ニュースを報じたのは「赤旗」だけであった。ちなみに、この日の「東京新聞」1面はKポップのインディーズがどうのという文化報道。なにを重大ニュースとするかはメディアの自由ではあるけれど……。
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自己紹介:
 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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