報道によれば、(東北新幹線が新青森延伸開業した)4日、東京発仙台ゆきの「やまびこ147号」の乗降口を開けず、ひとりの乗客も乗せないままに駅を出発、乗客らはつぎの上野駅で後続の新幹線列車から乗り換えるなどの事態になったらしい。これは、乗降口を開閉する車掌の乗務を確認しないままに営業運転についていたことがいちおうの原因とされているようだ。
驚くべきことに、この事態を同社社員が気がついたのは列車の出発直後。つまり、本来ならば乗客が乗り込む数分間、状況を管理するべき人間が配置されていなかったか、あるいは仕事を放棄していたわけだ。東京駅という重要ターミナルにありながら、運行や利用客の安全管理がまったくといっていいほどおざなりにされていたということになる。
当日は、風の影響などで列車ダイヤが乱れており、件の「やまびこ147号」の出発も1時間弱の遅れがあった模様(定刻16時40分発に対し、事件が発覚したのは17時35分ごろ)。JR東日本の東京駅新幹線ホームはわずか2面4線というかぎられたスペースで過密ダイヤをこなしており、たとえわずかなダイヤの乱れであろうとも思わぬ影響の拡大が起こりうることはシロウトでも理解できる。市販の「時刻表」だけでは十分な判断ができないが、定時運転であれば、「やまびこ147号」は盛岡からきた「やまびこ58号」の折り返し(東京駅20番線16時24分着→16時40分発。ただし「JR時刻表」では147号の入線時刻が16時25分となっており、誤植かどうかの判断が難しい)運転だ。前後にも東北・上越・長野の各新幹線列車が踵を接しており、おそらくは相応の混乱のなか業務にあたっていたのではあろう。もちろんミスの言い訳になりはしまいが。
ひとつ不思議なのは、なぜ運転士までが乗降口の開閉を確認できなかったのかということである。車掌の乗務を運転士がきちんと確認していない旨の報道があることから、当日は折り返しではなく車両基地から回送運転で東京駅に入線、その影響で車掌の乗務に急な変更が起きていた可能性もある。だが、運転席には扉の開閉を確認するための装置があるのではないか? 万が一のミス(扉が十分に閉じていないなど)があっても、発車前に運転士自身も状態を確認できるというかしなければ発車できないハズだし、その前に扉が開いていないことを運転士が認知していないという事態からしてあり得ない。それに輪をかけるように、駅側でも事態の把握をしていないというていたらく。安全および運行管理という必要最低限のための人員を省略し、かつその“代替”的役割を期待しているハズの監視カメラもまた、まったく機能していなかったか使われていなかったとことだ。
繰り返すと、担当の運転士および車掌、すべての駅員(および外部委託の警備員も含むか?)が基本をおろそかにした結果がこの事件であり、さらに疑うならば、これこそがJR東日本の体質であり本質である可能性すらある。今回は人命に関わる惨事ではなかったがそれはタマタマの幸いである。日常的にテロがどうのと無意味な放送(騒音ともいう)をタレ流している一方でこのザマなのだ。以前は車両の大落書きを見落としたまま営業運転していたというマヌケがあったが(「鉄道車両の落書き放題の巻」)、こんなことではいつなんどき大惨事の舞台となっても言い訳ひとつできないのではあるまいか?
カネモウケも結構だが、JR東日本にはわが国の代表する鉄道会社としてなすべきことがあり、それがまた誇りでなければらなないハズだ。しかるにこのザマ。 こんなことでは公共交通機関失格である。
*おまけ:
こんなニュースだって、(JR東日本のみならず)現代ニッポンの鉄道会社の体質がゆえと解釈することも可能かもしれない。
※「駅ホームの転落・接触 最悪ペース 6割が酔客」(東京新聞12月5日朝刊)
果たしてこれが“酔客”側にどれだけの責任が帰せるのか? あるいはつけ焼き刃的キャンペーンなどでいかほどの解決できるのか否か?
驚くべきことに、この事態を同社社員が気がついたのは列車の出発直後。つまり、本来ならば乗客が乗り込む数分間、状況を管理するべき人間が配置されていなかったか、あるいは仕事を放棄していたわけだ。東京駅という重要ターミナルにありながら、運行や利用客の安全管理がまったくといっていいほどおざなりにされていたということになる。
当日は、風の影響などで列車ダイヤが乱れており、件の「やまびこ147号」の出発も1時間弱の遅れがあった模様(定刻16時40分発に対し、事件が発覚したのは17時35分ごろ)。JR東日本の東京駅新幹線ホームはわずか2面4線というかぎられたスペースで過密ダイヤをこなしており、たとえわずかなダイヤの乱れであろうとも思わぬ影響の拡大が起こりうることはシロウトでも理解できる。市販の「時刻表」だけでは十分な判断ができないが、定時運転であれば、「やまびこ147号」は盛岡からきた「やまびこ58号」の折り返し(東京駅20番線16時24分着→16時40分発。ただし「JR時刻表」では147号の入線時刻が16時25分となっており、誤植かどうかの判断が難しい)運転だ。前後にも東北・上越・長野の各新幹線列車が踵を接しており、おそらくは相応の混乱のなか業務にあたっていたのではあろう。もちろんミスの言い訳になりはしまいが。
ひとつ不思議なのは、なぜ運転士までが乗降口の開閉を確認できなかったのかということである。車掌の乗務を運転士がきちんと確認していない旨の報道があることから、当日は折り返しではなく車両基地から回送運転で東京駅に入線、その影響で車掌の乗務に急な変更が起きていた可能性もある。だが、運転席には扉の開閉を確認するための装置があるのではないか? 万が一のミス(扉が十分に閉じていないなど)があっても、発車前に運転士自身も状態を確認できるというかしなければ発車できないハズだし、その前に扉が開いていないことを運転士が認知していないという事態からしてあり得ない。それに輪をかけるように、駅側でも事態の把握をしていないというていたらく。安全および運行管理という必要最低限のための人員を省略し、かつその“代替”的役割を期待しているハズの監視カメラもまた、まったく機能していなかったか使われていなかったとことだ。
繰り返すと、担当の運転士および車掌、すべての駅員(および外部委託の警備員も含むか?)が基本をおろそかにした結果がこの事件であり、さらに疑うならば、これこそがJR東日本の体質であり本質である可能性すらある。今回は人命に関わる惨事ではなかったがそれはタマタマの幸いである。日常的にテロがどうのと無意味な放送(騒音ともいう)をタレ流している一方でこのザマなのだ。以前は車両の大落書きを見落としたまま営業運転していたというマヌケがあったが(「鉄道車両の落書き放題の巻」)、こんなことではいつなんどき大惨事の舞台となっても言い訳ひとつできないのではあるまいか?
カネモウケも結構だが、JR東日本にはわが国の代表する鉄道会社としてなすべきことがあり、それがまた誇りでなければらなないハズだ。しかるにこのザマ。 こんなことでは公共交通機関失格である。
*おまけ:
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※「駅ホームの転落・接触 最悪ペース 6割が酔客」(東京新聞12月5日朝刊)
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
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