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猫池罵詈雑言雑記帳
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 遅ればせながら……本年もよろしくお願い申し上げます。
 年明け早々から片づけるべきいくつかの仕事に追われ、珍しくも(?)バタバタと過ごしている。もちろん、これはたいへんありがたいことではあるのだが、残念ながら出版をめぐる状況はますます厳しいものとなっているようだ。身近なところでいえば、仕事先のひとつであった『旅と鉄道』(鉄道ジャーナル社)が今月発売の2月号をもって休刊。本誌は読者としてのつき合いも長く、いわば自分の原点ともいえる雑誌なので、休刊の報告を受けたときには困惑を超えて悲しくすらあった。

 もっとも、昨年はこうした雑誌の休刊が相次ぎ、そうした流れのなか不穏なウワサもあれこれ聞こえてくる。韓国鉄道をほぼ丸1年をかけて集中取材したのにはじつはこうした背景もあり、今後は雑誌という仕事のフィールドのパイがより限られてくる可能性を見越してのことでもあった。受け仕事はもちろん大切だが、もはやそれに頼っていられる時代ではない。なんであろうと、自分の仕事の間口を広くするとともに、深めていかなければならないのである。と同時に、書籍に取組むことによって、世間に向けてアピールする必要性を再確認するわけだが、しかし書籍をめぐる状況というのも雑誌に負けず劣らずの危機にある(具体的な言及は避けるが、これは編集者にとってもさまざまな意味での苦行につながっているハズだ)。
 しかし、とはいっても先を目指さなければなにも生まれてこない。そのためには、やはり“攻め”が重要だ。たとえば、サッカーでいかに守りを強固にしようと、点が入れられなければ勝ちがないのと同じで、なすべきことの原点や目的を見失わないことであろう。……なにやら年頭の決意表明みたいになってしまったが、そんな鼓舞でもしなければやってられませんよというのもまた本音。まっ、この仕事、まず戦うべき相手は自分なんですがね。

■“不真面目”はどちらだ?
 さきほどテレビの国会中継を目にしたら、ホントにこの国はダメ国家なのではないかとあらためてアタマが痛くなった。
 不真面目。クソガキ。阿呆。馬鹿。政治家…もとい社会人失格・・・。
 いうまでもなく、あの麻生コンクリート屋の国会での態度をみて感じたことである。たまたま民主党の議員が質問に立っていて、あれこれ追求していたのだが、とにかくひとの話を聞いていないし聞く姿勢すらみられない。薄ら笑いを浮かべてなにやら机の上をゴソゴソ。もちろんマトモに答えられるワケがない。飲み屋での与太話ではなく、わが国の立法機関たる国会で、それも首相の態度である。全国に向けて放映され、どれだけのひとがみたかはわからないが、あれをみて怒りのひとつでも湧いてこないとしたら、よほどのおひとよしか無感覚な家畜人間だといっていい(あるいは自分が麻生側にあると勘違いしているのかも)。

 さて、年末年始の社会的話題の中心は、「年越し支援村」であった。意外にといおうか、テレビを含めて報道が頻発し、その反響はかなりの規模に及んでいる。これも意外なことに、厚生労働省もコトの重要性を認識したのか、省内の講堂を寝泊まりのために開放するなどの動きもあり、十全とはいえないまでも、当事者らに対する応急処置としても、社会に対する問題提起としても、大きな役割を果たしているといえるだろう。

「支援村」に訪れたひとの多くは、企業の一方的クビ切りに遭って路頭に迷ったひとびとであったという。ようは、真面目に働いてきて、かつ今後も働きたいと考えており、にも関わらず正当な職場環境を得ることができなかったばかりか、まっ先に切り捨てられたひとびとだ。さらに深刻なのは、単に仕事を失ったに留まらず、住居さえも得られないところにある。真冬である(*補足)。コトの深刻さ、彼らの切実さは、たとえ当事者でなくとも、あるいはたまさかそれなりの職を得られて過不足なく生活しているひとびとにとっても、十分に感じることができるハズだ。
 ところが、こうした人間としての常識を持ち合わせていない輩というのが案外少なくないらしく、新年から空恐ろしさを感じないではいられない。

「支援村」に集まってきたひとびとを「本当にまじめに働こうとしているひとたちが集まってきているのかという気もした」と揶揄した坂本哲志総務政務官(自民・衆院熊本3区…コイツも九州か!?)。こういう男には、「お前も路頭に迷ってみろ!」というところだが、発言の撤回(いつもながら意味不明)と“謝罪”に臨みながらも、自らの発言に対する“激励”の電話があったことを強調したというのだから、なにをかいわんやであろう(本当に謝罪したいのならば、そんな“激励”に対しても「わたしの発言は誤り。アナタの“激励”は筋違いだ」ぐらいにたしなめなければウソである)。
 件の発言は単なる無知・無見識以上のモノはなく、単にイイ気になったオッサンのたわごとの類ともとれなくもない(問題は、そんなのを国会議員に送り込んでいる側にもある)が、ゾっとさせられるのは、男の発言を支持する層が決して少なくないという現象である。

http://www.j-cast.com/2009/01/06033224.html

 リンクした「J-CAST」の記事によれば、ネット上で男の発言を擁護・支持する声が続出しているというのである。わからない。コンクリート屋だとかその他モロモロの世襲族やらからではなく、本質的には同じ立場にあるハズのひとびとがこんな発言を是とするとは……。なかには「普通に働いている者からすれは『その通り!』と言いたくなる」という声があるようだけれど、「支援村」に集まったひとの多くは、「普通に働」けなくなったからこそ集まったのである。止むに止まれず。それも「普通に働」いてきたし「普通に働」きたいにも関わらず職を得られないということをさっぱり理解できないのだろうか。書込んだ人物が「普通に働いている」かどうかはわからないが、そういう自分でさえいつ職を失うかどうか知れたものではないというのが現在の状況なのだ(そもそもが、職安が休みになり求職活動がままならない年末年始だからこそ実施された集まりである。まさかそんなことすら理解できないのがいるとは思えないが)。
 みてみると、たとえばより好みゆえに仕事を得られないとか、働く意思すら失せているのに便乗して「派遣村」を利用しているようなひとびとの存在を想像していることが窺われる。しかし、仮にそういうことがあるにしても、それをスタンダードとすることはできるのか? むしろ例外中の例外であり、ようは特殊を一般化して事実をゆがめているだけではないのか。よくあるでしょう? ほんの例外やちょっとした誤りを逆手にとって、「だからコレは間違いだ」というのが。右翼ジャーナリズムがお得意の論法ではあるけれど、どうやらそんなレベルの詭弁士がネット上で痴漢的(匿名)発言しているということなのであろう。明日は己の身なのかもしれないというのに……。

 なんにしても、「本当にまじめに働こうとしているひとたちが集まってきているのかという気」にさせられるのは、坂本氏やコンクリート屋をはじめとする一部政治家(いや、少なくとも与党では“一部”かどうか?)や“高給”官僚らの側であり、さらにいえば次にリンクした御手洗冨士夫日本経団連会長を代表とするひとびとにこそ向けられるべきであろう。

http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200901070042183

 新年から長くなってしまったので、今日はこのへんにて。


*補足:
 現在、新型インフルエンザの世界的大流行が目前に迫っているといわれ、マスメディアでも取り上げられる機会が増えてきた。そこでは予想される流行被害、病気の恐ろしさとともに、進められている対策や予防のための心掛けなどが紹介されている。しかし、さらに深刻化することが取り沙汰されている雇用問題とからめて報じる例はほとんどみられないのが不思議でならない。仕事が得られなければ健康保険の加入や支払いもままならず、健康診断はおろか、いざインフルエンザに罹っても治療が受けられない可能性がある。さらに、住居を失ったひとびとが増えれば、仮に今回のような臨時の集合場所や仮設の支援住居のようなものがあったとしても感染や発病のリスクは拡大するのは間違いないだろう。そして、そこにおいても十分な治療が受けられない可能性があるのだ。アフリカなどの難民キャンプにおける感染症の流行と変わらぬ図式が、先進国たるわが国に醸成されつつあるということである。これは社会全体の問題だ。そういう面からみても、事態の重大さを認識するべきである。
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 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
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